標準文字の商標登録出願は超簡単!個人でやってみました

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商標登録出願の流れと具体的な方法

僕は今回、標準文字の商標登録出願を専門家に頼まず自分で全て行った。

その具体的な方法について、できるだけ詳しく順を追って説明していこうと思う。
この記事を読めば、何も知らない状態からでも標準文字の商標登録出願ができるようになるはずである。


さて、初めての人は「商標登録」と聞くと専門家にお金を払ってやってもらう難しい手続きという印象があると思うが、実際は超簡単で誰でもすぐにできる。

その中でも、標準文字の商標登録というのは、ロゴなどのデザインはないが言葉だけは権利を持っておきたいときに行うものである。

具体的な流れは以下である。

  • 登録する文字を決める
  • 申請書類をダウンロードする
  • 申請書類に記入する(Wordで編集したのでOK!)
  • 申請書類を提出する

そう、これだけである。

次に、それぞれの手順をさらに細かく見ていこう。

登録する文字を決める

とにもかくにも、商標登録したい文字を決めないことには話は進まない。

例えばであるが、あなたは超面白い新しい謎解きゲーム「サバイバル謎解きラビリンス」を思いついたとしよう。

そして、これを事業化してビジネスを始めるときに、この「サバイバル謎解きラビリンス」というワードの権利を持っておきたいと考える。

しかし、ロゴなどはまだ何も決まっていない。

そんな時には、ひとまずこの「サバイバル謎解きラビリンス」というワードを標準文字として商標登録することになる。

と、このような感じである。


ここで大事なことがある。

自分が商標登録しようとしている文字が、

・すでに誰かに登録されているのか
・誰かに登録されそうになっているのか
・誰かが登録しようとしたができなかったのか

を調べておくことだ。

登録する際に料金(簡単なものでも12000円程度)がかかるため、勝算のない登録はしない方が良いだろう。

このような情報は、J-PlatPatという特許情報プラットフォームから調べることができる。
特に商標登録については、以下の商標検索から調べると良い。

J-PlatPatの商標検索

上のページを開くと、このような検索画面が出てくる。

商標(検索用)に、「サバイバル謎解きラビリンス」と入力し検索してみる。

そして検索ボタンを押すと、検索結果は0件でした。検索条件を変更して、再度検索を行ってください。と表示される。

これは、「サバイバル謎解きラビリンス」が誰にも登録されていないことを示している。

ただし、注意していただきたいのは、申請してからこのデータベースに登録されるまで1~2か月程度のタイムラグがあるということだ。ここで検索結果が0件と表示されても、それは1か月前までの話で、1か月以内に誰かが申請している可能性があることは留意しておかなければならない。

ちなみに、部分一致で文字を検索する場合は「?」マークを使うと良い。
例えば、「謎解き」という文字が入っている商標を検索したい場合は、キーワードに「?謎解き?」と入力する。

こうすると、「○○謎解き○○」の様な文字が全て検索される。

もし似ている文字が検索結果に表示された場合、参考のため内容を確認しておくと良い。

また、出願却下されたものも検索結果に含めたい場合は、検索画面の「検索オプション」をクリックしステータスを「全て」にチェックをいれ、「出願却下を除く」のチェックを外す。

これで再度検索ボタンを押すと、すべてのステータスの検索結果が表示される。
こうすることで、自分の登録しようとしている文字(または似ている文字)が、

・すでに誰かに登録されているのか
・誰かに登録されそうになっているのか
・誰かが登録しようとしたができなかったのか

を確認することができる。
これらの確認は必ず事前にやっておこう。

申請書類をダウンロードする

ここまでで自分の登録したい文字がまだ登録されていないことが確認出来たら、次にいよいよ申請書類をダウンロードしよう。

商標登録出願の申請書類(Wordファイル)は以下のリンクからダウンロードすることができる。

各種申請書類一覧(紙手続の様式)

標準文字で商標登録出願をする場合は、次の赤枠で囲ったファイルをダウンロードしよう。

申請書類のダウンロードはこれだけでOKである。

次はこのファイルに必要事項を記入していく。ちなみに記入はWordの編集で行ったので問題ない。

申請書類に記入する(Wordで編集したのでOK!)

申請書類は以下のようになっている。

一見意味が分からない項目もあると思うが、僕のように個人で初めて申請する場合に記入が必要なのは以下の項目だけである。

(   円)

ここには商標登録出願にかかる特許印紙の金額を書く。金額は後で出てくる区分の数によって決まるのだが、わからなければ空白で問題ない。窓口で聞けば丁寧に教えてくれるのでその金額をその場でボールペンで記入すればOKだ。僕も空白のまま窓口にもっていった。

ちなみに、3,400円+(区分の数×8,600円)となる。
区分が1つの場合は12,000円だ。

そして、特許印紙も窓口のすぐ隣に売っているので事前に貼っていなくても問題ない。

【整理番号】

ここには、他の出願と区別するための整理番号を自由に記載する。ローマ字(大文字に限る)、アラビア数字若しくは「-」又はこれらの組み合わせで、10字以内で「001、2011-1、INPIT-1」のように記載できる。

整理番号は自分で区別しやすくするためのものである。
番号と言っているのにローマ字(しかも大文字だけ)と「-」が使えるといういかにもお役所的な謎仕様である。

【提出日】

特許庁の窓口へ直接提出する場合はその提出する日を、郵送で提出する場合は郵便局へ投函する日を「令和1年4月1日」のように記載する。

元号で書かないといけないのがまた謎仕様であるが、従っておこう。

【商標登録を受けようとする商標】

ここが一番重要である。謎の四角の枠だけ用意されているわけだが、標準文字の場合は単純に以下のように書けばよい。

【第  類】

ここには、商標法施行令第2条の別表に定める1から45類の区分を【 】内に【第30類】のように記載する。

ここは意味が分からない項目の1つであるが、先人たちの登録内容を見るとわかりやすい。例えば、先ほどJ-PlatPatの商標検索にて 「?謎解き?」で検索して出てきた「謎解きタウン」の情報を見てみよう。

検索結果から以下の赤枠をクリックしてみる。

すると、詳細情報が記載された以下の様なページに飛ぶ。

この中で、区分である第○○類に相当するのは以下の赤枠の数字である。

この数字を、第35類のように記入する。

指定商品(指定役務)

ここには、商品(役務)の内容及び範囲を明確に理解することができる内容を記載する。

個人的にはここが一番意味不明だと思ったが、これも先人の例に倣えば簡単である。ここに記載するべき内容は、先ほどのページの以下の赤枠の部分である。

先人たちが登録してある情報から、自分の登録する内容にあったものをそのままコピペして抜き出せばよいだろう。

そしてここにも、列記するときはコンマ(,)を使わなければならないというお役所的な謎仕様が存在するので気を付けよう。

【住所又は居所】、【氏名又は名称】、【電話番号】

個人の場合は、そのまま住所と名前、電話番号を記入すればよい。
そして、用紙を印刷した後に名前の横に印鑑を押せばOK。

最後に必要ない項目を2重線で消す

僕は、ここまでの内容を記載して窓口にもっていったのだが、必要ない項目は2重線で消してくれと言われてその場でボールペンで消した。

最終的に以下のように2重線で消すこととなった。

ちなみに、右上の「様式見本」という部分はなんとこのままで問題ないらしい。
僕は念のため消したものと消さなかったものを2つ用意して窓口に持って行ったのだが、担当者からは「消しても消さなくてもどっちでもいいですよ」と言われた。

最終チェック

ここまでをまとめた最終的な記載例が以下となる。

この例のように書いておけば体裁的には問題ないはずだ。

さらに余裕があれば、最後の最後に公式の書き方ガイドを見て間違いがないかの最終チェックをしておこう。

書き方ガイドは以下のリンクから見ることができる。

商標登録出願書類の書き方ガイド

申請書類を提出する

申請書類を記入出来たら、印刷して特許庁の窓口に持って行こう。そこで窓口の方に頼めば簡単に最終チェックをしてくれる。

この時の持ち物は、

  • 印刷した申請書類
  • 印鑑
  • 特許印紙を買うためのお金

があれば十分だ。
もし、どうしても記載内容に不安が残る方は、白紙の用紙を持っておくと最悪の場合でもその場で手書きで作成し直せるので安心かもしれない。

僕の場合、初めてで不安なので簡単に見ていただけると助かります。といった感じでお願いした。

なお、特許庁は入るときに簡単な入館書類を書いて荷物チェックを受ける必要がある。

特許庁の場所:https://goo.gl/maps/1ZUPMzvZF2wsUwQL9

また、申請書類は窓口に直接提出する以外に郵送する方法もある。
この場合は、特許庁に電話で問い合わせすると簡単に質問に答えてくれるらしい。

僕は窓口で直接聞いたが、おじさんが結構丁寧に教えてくれた。

窓口で書類を提出し終わると、印が押された控え(同じ内容が書かれた書類)がもらえる。
これで、申請は完了だ。

この後は1週間程度で郵便にて電子化手数料の支払い依頼が届くので、それを支払ったら後は待っているだけとなる。

申請が通れば、6か月程度で商標登録完了となる。

さいごに

公式ホームページの説明は不親切

僕が何も知らない状態から自分ですべてやってみて思ったことだが、公式の情報は正直言って不親切であると感じた。

例えば、申請書類の書き方に関するガイドをどれだけ見ても、【指定商品(指定役務)】は最後まで何を書けばいいかわからなかった。

記載ルールも、ここはローマ字で大文字でないとダメとか謎な仕様が多く、無駄に気を使った。

それに、標準文字が何なのかも、最初は正直理解できなかった。
例えば、標準文字の商標登録の制度がどのようなものなのか調べると、特許庁のホームページには以下のように書かれている。

「登録を求める対象としての商標が文字のみにより構成される場合において、出願人が特別の態様について権利要求をしないときは、出願人の意思表示に基づき、商標登録を受けようとする商標を願書に記載するだけで、特許庁長官があらかじめ定めた一定の文字書体(標準文字)によるものをその商標の表示態様として公表し及び登録する制度」

https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/syouhyou_5_3.html

特許庁のホームページは終始こんな感じである。

何回か読めば言いたいことはわかるし、正確に書くのであればこういう表現になるのは仕方ないが、これ、読み手に理解させる気ありますか?

せめてこのすぐ下にでも、これがどういう意味なのかわかりやすく言い直した文章を載せておいてほしかった。

また、最終的な記載例の様なものがなく、言われた通りに書いたはいいが本当に合っているのか確認ができずに最後まで不安が拭えなかった。

そのため、この記事では最終的な記載例として完璧な(と思われる)ものを掲載することにした。このような例を見つけることができれば僕もそこまで苦労しなかっただろうと思う。

標準文字の商標登録出願は専門家に頼むようなことじゃない

仕事が忙しく、お金を払ってでも手間を省きたい人は商標登録出願の専門家や会社に頼むべきだろう。

しかし、時間はあるけど何となくわからないし難しそうなイメージがあるから専門家にお金を払ってやってもらわないといけないんじゃないの?法律とかわかんないし。。

と思っている方には、少なくとも標準文字の商標登録出願についてはお金を払ってやってもらうようなことじゃないと言いたい。

僕は実際に商標登録出願を自分で0からやってみてはっきりわかった。

こんなものは一瞬で終わる。

専門知識なんかほとんど必要ない。

この話が皆さんの役に少しでも立てば嬉しい。